12月14日(土)〜15日(日)、真庭なりわい塾 第8期の最終講座が行われました。この講座では、これまで学んできたことを振り返り、未来に向けた価値観や生き方をセルフデザインすることを目的に、塾生が「X年後の自分」をテーマに発表を行いました。発表には、1年間お世話になった地域の方々や実行委員、卒塾生、真庭市長も駆けつけ、賑やかな時間となりました。
参加者の中には、真庭市との関わりを深め、また、地元の地域計画に携わる機会を得たことで、地元のことをさらに考え、関係人口の構築を模索したいと考え始めた方や、時代の流れや自分自身の振り返りをテーマに詩を作り披露した方もいました。また、Uターンして帰ってきたばかりの地域で、100年後も村が残るように地域の昔話で語られる存在となるために、X年後の自分を思い描きながら暮らしていきたいという方も。
さらに、個々の発表に加え、グループ発表に挑戦した塾生もいました。1人では先延ばしにしてしまうことも、3人で発表することで実行できるという意気込みを語り、実践講座の前後にも真庭市に滞在し、自主的に取り組みたいとの意欲を示しました。
地元の方々からは、「時間が経って振り返ったときに、頑張ってよかった、やってよかったと思える経験を積み重ねていけたら素晴らしい」との励ましの言葉や、「自分も人生を考える出来事があったタイミングで、皆さんの話から気づきがあった」という感想が寄せられました。
講師の駒宮先生は、「やり遂げるぞ!という信念が大切である一方で、その信念を実現するためのステップを考えることも重要」。いま何が足しているのかを見つけることで目標に向かって進むことができるとアドバイスいただきました。
最後に塾長の渋澤氏は、「この塾の初めに、『自分の人生を振り返り、これからの生き方を考える時間にしてください』と言いましたが、実はそれだけではないと思っています。今は、地球規模での変化や社会の常識が揺らぐ中で、幸せを中心に据えた生き方や社会づくりが求められる時代です。ここでの出会いには意味があり、今日を新たなスタートとして共に考え、新しい社会を形にしていきましょう」と語りました。
発表後の修了式では、手漉き和紙で作られた「修了証」が、塾長から一人一人に授与され、1年目の基礎講座は無事に終了しました。
春からは引き続き、希望者を対象に2年目の実践講座が始まります。実践講座では、真庭市中和地域の下鍛冶屋集落を舞台に、地域の方々の協力を得て、秋の「中和紅葉祭」に向けて蕎麦を育て、加工・販売の経験する予定です。来年1年を通じて、地域とのつながりを深めながら、実践的な学びを進めていきます。